最終更新：1999年11月29日

作成者：永井　和、伊藤のぞみ、小倉　宗、小山俊樹、斉藤健一、平良聡弘、冨永　望、宮田昌明

このリストは倉富勇三郎日記大正8年に登場する人物についての簡単な注記であり、日記読解の便を考慮して作成した。リストは五十音順にならべ、生没年と日記登場時の地位・役職を記した。その他日記の読解に役立つと思える事柄も含めてある。

JＩＳ第１、２水準にない漢字の表示は、京都大学人文科学研究所のe漢字プロジェクトe-漢字の漢字フォントを使用した。記して謝意を表したい。

倉富勇三郎日記　登場人名注（大正８年１月〜２月分）

日本人

  1. 青山操：帝室会計審査局属。
  2. 浅野長武(1895明治27〜1869昭和44)：侯爵（旧広島藩、のち東京国立博物館長）。
  3. 浅野寧子（1898明治31〜1919大正8）：浅野長武妻、伏見宮博恭王第一女。
  4. 荒井須磨子：荒井賢太郎の娘、山崎元幹の妻
  5. 有馬頼匡(1861文久元〜1918大正7)：伯爵、旧久留米藩有馬家第13代当主。頼萬の父。
  6. 有馬宗英（1902明治35年〜）：有馬聡頼の弟、慈光寺家に養子となる。
  7. 石渡敏一（1859安政６〜1937昭和12）：貴族院議員。（法律取調委員会委員、元内閣書記官長（第一次西園寺内閣））
  8. 石原健三：1892年内務省に転じ茨城県参事官を振り出しに大阪、香川、岐阜各府県参事官、内務省参事官となり、更に山梨、千葉、高知、静岡の各県知事、北海道長官を歴任。1915年に神奈川県知事より宮内次官となる。
  9. 伊藤博邦（1870明治3〜）：井上五郎三郎四男、井上勝之助の弟、伊藤博文養子。公爵、貴族院議員、式部次長。
  10. 伊東己代治：枢密顧問官、帝室制度審議会総裁。
  11. 伊夫伎隼一(1895明治27〜)：帝室会計審査局審査官
  12. 入江為守（1869明治2〜1936昭和11）：東宮侍従長兼御歌所長（のち皇后宮職大夫）
  13. 岩本以明（1863文久3〜）：朝鮮総督府高等法院部長、判事。
  14. 上野季三郎（1868明治元〜）：大膳頭。
  15. 鵜沢総明（1872明治5〜1955昭和30）：法学博士、弁護士、衆議院議員（政友会・千葉県選出）
  16. 臼井水城：不明
  17. 宇野浩二（1891明治24〜1961昭和36）：小説家。本名、格次郎。福岡市生れ。T4早大中退、広津らと知り合う。T8「蔵の中」「苦の世界」を発表。
  18. 江木衷（1858安政5〜1925大正14）：弁護士。（法律取調委員会委員）
  19. 大谷正男（1883明治16〜）：宮内省書記官
  20. 岡野敬次郎（1865慶応元年〜1925大正14）：東京帝大法科教授、農商務省参事官、同参与官、同官房長、法制局参事官、帝室制度調査局御用掛、第1次西園寺、第2次西園寺、第1次山本内閣の法制局長官、高等捕獲審検所評定官兼宮中顧問官。1908年から貴族院勅選議員。また1913年から行政裁判所長官。第2次山本内閣の文部大臣、農商務大臣、1925年枢密院副議長）
  21. 瓦田元良：帝室会計審査局属官
  22. 小原せん吉:(1871明治4年〜）。大垣藩家老家。貴族院書記官、宮内省爵位局主事、宗秩寮主事兼宮内書記官を経て調度頭。宮内省における倉富のもっとも親しい同僚。長女百合子は東郷平八郎長男彪の嫁。
  23. 鏡山忠男（1892明治25〜1980昭和65）：慶應義塾大学理財科学生（のち白木屋社長）
  24. 柿原琢郎（1878明治11〜？）：朝鮮総督府西大門監獄典獄、検事
  25. 片岡久太郎：東久邇宮附属官。
  26. 木越安綱：（1854安政元年〜1932昭和7年）。1904年陸軍中将。第3次桂内閣、第1次山本内閣の陸軍大臣。1916年後備役。1920大正9年5月貴族院議員。妻貞子。
  27. 清浦奎吾（1850嘉永3〜1942昭和17）：枢密院副議長、子爵。（T11枢密院議長）
  28. 草場林五郎（1873明治6〜）：朝鮮総督府高等法院検事局検事
  29. 工藤一記（1857安政4〜）：宗秩寮事務官。
  30. 久保要蔵（1875明治8〜）：京城商業会議所特別議員、南満州鉄道理事
  31. 倉富ノブ：倉富勇三郎の妻。父広津弘信は久留米藩士、広津柳浪の妹。
  32. 小池相良：調度寮属
  33. 郷友弥：郷津友弥（朝鮮総督府京城地方法院検事局検事正）カ
  34. 古賀廉造（1858安政5〜1942昭和17）：貴族院議員、内閣拓殖局長官、元大審院判事、元内務省警保局長。
  35. 国分三亥：朝鮮総督府高等法院検事長、前朝鮮総督府法務局長
  36. 小山松吉（1869明治２〜1948昭和23）：大審院検事
  37. 近藤久敬：宮内省秘書官、宮内省考査委員、内大臣秘書官長
  38. 西園寺八郎（1881明治14年〜）：毛利元徳八男、西園寺公望の養嗣子。式部官、式部職庶務課長。
  39. 境豊吉（1864元治元年〜）：福岡士族境善次次男。弁護士。鎌倉海浜ホテル各監査。有馬家相談人。
  40. 慈光寺仲敏（1874明治７年4月〜）：式部官
  41. 城数馬（1864元治元〜）：朝鮮総督府判事、京城覆審法院長、判事懲戒委員、弁護士
  42. 杉栄三郎：会計検査官、宮内書記官兼宮内参事官、帝室林野管理局主事を歴任し、圖書頭兼諸陵頭に任じる。
  43. 鈴木喜三郎（1867慶応３〜1940昭和15）：司法次官（法律取調委員会委員）
  44. 関根正直（1860万延元〜）：宮内省御用掛、東京女子高等師範学校教授、文学博士
  45. 仙石政敬：貴族院書記官、大蔵書記官、宮内書記官を歴任。宗秩寮宗親課長。
  46. 園田格：
  47. 田内三吉（1856安政3年〜）：式部官、閑院宮別当、澄宮附職員御養育掛長、陸軍少将
  48. 田中光顕（1843天保14〜1939昭和14）：臨時帝室編集局総裁（1918．11）。元宮内大臣。
  49. 田中義一：陸軍大臣
  50. 谷田三郎（1871明治4〜?）：司法省監獄局長
  51. 田村捨吉：東久邇宮附属官
  52. 徳川厚：男爵。徳川慶喜の四男。
  53. 徳川家達（1863文久3〜1940昭和15）：公爵（徳川宗家）、貴族院議長、学習院評議会長。
  54. 床次竹二郎（1866慶応2〜1935昭和10）：内務大臣兼鉄道院総裁。
  55. 戸田忠正：戸田忠和（ただまさ）カ、cf戸田忠和(1909明治42)：（旧宇都宮藩、のち陸軍騎兵大尉）
  56. 富井政章（1858安政5〜1935昭和10）：宮内省御用掛、帝室制度審議会委員、枢密院顧問官、法学博士、東京帝国大学名誉教授。
  57. 豊島直通（1871明治４〜1930昭和5）：司法省法務局長。
  58. 永島巌：
  59. 中村竹蔵（1869明治2〜）：朝鮮総督府京城覆審法院検事局検事長
  60. 梨本宮方子女王（1901明治34〜1989平成元）：梨本宮守正王・伊都子の長女。李王世子の許婚者。
  61. 西川卓吉：
  62. 西野英男：帝室会計審査局属官
  63. 仁田原重行：陸軍大将、軍事参議官。福岡県出身（T10予備役）。有馬家相談人
  64. 野田卯太郎（1853嘉永6〜1927昭和2）：逓信大臣、東洋拓殖会社副総裁
  65. 波多野敬直：宮内大臣（1914〜1920）
  66. 蜂須賀正韶（1854安政元〜1932昭和7）：侯爵（旧徳島藩主）、貴族院議員、皇后宮職主事
  67. 花井卓蔵（1868明治元〜1931昭和6）：弁護士、衆議院議員（法律取調委員会委員、T11貴族院議員勅撰）
  68. 馬場朗子（さえこ）(1908明治41〜1919大正8)：馬場三郎女
  69. 馬場三郎（1855安政2〜）：内蔵頭、伏見宮別当、華頂宮宮務監督
  70. 林頼三郎（1878明治11〜1958昭和33）：大審院検事
  71. 原敬（1856安政3〜1921大正10）：内閣総理大臣、兼司法大臣
  72. 原煕（1868明治元〜）：農学博士、東京帝大教授
  73. 東久邇聰子内親王（1896明治29〜1978昭和53）：明治天皇の第9皇女。幼名泰宮。T4年東久邇宮稔彦王と結婚
  74. 東久邇宮師正王：東久邇宮稔彦王の次男
  75. 東伏見宮依仁親王：海軍大将、軍事参議官。T7.9-8.1イギリス出張。
  76. 平沼騏一郎（1867慶応３〜1952昭和27）：検事総長（法律取調委員会委員）
  77. 平山成信（1854安政元〜1929昭和4）：旧幕臣平山省斉長男。第1次、第2次松方内閣の内閣書記官長、枢密院書記官長。1894〜1919貴族院勅選議員。1908〜1919宮中顧問官。1919〜1929枢密顧問官。1920〜1929日本赤十字社長
  78. 広津和郎（1891明治24〜1968昭和43）：小説家、評論家。広津柳浪の次男。広津ノブは叔母。東京生れ。T2早稲田大学卒業、T5、6年より『洪水以後』『中央公論』に執筆。
  79. 藤波言忠：宮中顧問官、子爵。貴族院議員。
  80. 伏見宮貞愛親王（1858安政5〜1923大正12）：元帥、陸軍大将。
  81. 伏見宮博信王（1905明治38年〜）：博恭王第三子、のち臣籍降下し、華頂侯爵家をおこす。
  82. 伏見宮博恭王(1875明治8〜1946昭和21)：海軍中将、海軍省出仕（臨時軍事調査院長）、（のち元帥、海軍大将）
  83. 伏見宮博義王（1897明治30〜1938昭和13）：博恭王の長男、海軍中尉
  84. 二上兵治（1878明治11〜1945昭和20）：枢密院書記官長
  85. 穂積陳重（1855安政2〜1926大正15）：男爵。枢密顧問官（法律取調委員会委員、T14枢密院副議長、議長）
  86. 本郷房太郎（1860万延元〜1931昭和6年）：1913年陸軍次官、1916年第1師団長、1917年青島守備軍司令官。1918年陸軍大将、軍事参議官。1925〜1930久邇宮宮務監督。
  87. 股野琢：1889年宮内省に出仕、文事秘書官長、別当等を歴任して、帝室博物館総長に任じ、内大臣秘書官長を兼ねた。
  88. 松浦寅三郎（1866慶応2〜）：神宮皇学館長、元第五高等学校校長兼教授、この年皇子傅育官長。 　
  89. 松井修徳（1854安政元〜）：式部官、宮内事務官、閑院宮附事務官
  90. 松根豊次郎：帝室会計審査官、式部官、北白川宮御用掛
  91. 松室致（1852嘉永5〜1931昭和6）：貴族院議員（元検事総長、元司法相（寺内内閣））
  92. 水野正之丞（1877明治10〜）：朝鮮総督府高等法院判事
  93. 三善清行（837承和４年〜918延喜18）：「延喜格序」を作成　『意見十二箇条』を醍　醐天皇に封進　従四位上
  94. 三善彦（1878明治11年〜）：主殿寮事務官、調度寮事務官
  95. 安江孝：閑院宮御用掛。
  96. 八代六郎（1860万延元〜1930昭和5）：海軍大将（元海相（第2次大隈内閣））
  97. 柳田国男（1875明治8〜1962昭和37）：貴族院書記官長、柳田直平の養嗣子。民俗学者。
  98. 柳田直平：大審院判事、柳田国男の養父
  99. 矢野茂：元広島控訴院検事長
  100. 山岡万之助（1876明治９〜1968昭和43）：司法省参事官
  101. 山尾三郎（1877明治10〜）：山尾庸三の三男。子爵。澄宮附職員（御用掛）
  102. 山崎四男六（1868明治元〜）：内蔵頭
  103. 山崎元幹（1889明治22〜1971昭和46）：福岡出身。南満州鉄道社員（総務部文書課）。妻は荒井須磨子。のち満州電業副社長、満鉄総裁
  104. 山下亀三郎：山下汽船、山下鉱業、山下石炭等の社長
  105. 横田国臣（1850嘉永3〜1923大正12）：大審院長
  106. 吉田源太郎：この年帝室会計審査局属に採用
  107. 渡辺千秋（1843天保14年〜1920大正10）：臨時帝室編集局副総裁（1918.11）、前宮内大臣
  108. 渡辺暢（1858安政5〜）：朝鮮総督府高等法院長
  109. 渡辺雄次郎：朝鮮在住（江陵）の友人

朝鮮人

  1. 李拓（〜1926）：李王、大韓帝国第二代皇帝、純宗
  2. 李完用（1858〜1926）：伯爵、朝鮮総督府中枢院副議長。
  3. 高羲敬：子爵、王世子附事務官。
  4. 宋秉ジュン（1858〜1925）：子爵。
  5. 趙重応：子爵、中枢院顧問。

その他の外国人